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シンガポールのエンプロイメントパス(EP) が承認されないことはよくあることで、特にMOMのライセンスを保持するエージェントが申請したものでない場合は、否認される可能性が高くなります。大抵の場合、MOMはEP否認理由を教えてくれません。
ここでは、当社が14年に渡り蓄積したエージェントとしての経験に基づき、EPが却下される7つの理由をご紹介します。
1. 現地採用の努力が見受けられない
問題点:
MOMは、会社が現地で求人広告を出すことを義務付けてはいませんが、エンプロイメントパスで外国人を雇用する前に、現地人を雇用する努力をするものとして求人広告を出すことを暗黙の了解としています。もし、現地人を雇用する努力が見受けられない場合、シンガポールのエンプロイメントパスの否認率は高くなります。
解決策:
MOMに必要な条件を満たしていることを証明する書類の一環として、求人広告を出すことをお勧めします。
2. 会社に十分な資金がない
問題点:
十分な資金がない場合、会社が就労ビザ保持者を雇用することは財政的に不可能であることとMOMは判断します。MOMは12ヶ月という雇用期間を設定し、会社の銀行口座にその期間分の十分な資金があることを確認する必要があります。もし十分な資金がなければ、EPの申請を否認し、代わりに現地人を雇用するよう会社に助言を行います。
解決策:
この問題を解決するために、会社の銀行口座には、候補者の12ヶ月分の給与や事業運営費をカバーする十分な資金を確保することをお勧めします。
以下のような資金を指します:
EP取得者の1ヶ月あたりの申告給与:$5,000
年間事業運営にかかる諸経費の見積もり:$100,000
会社の銀行口座にある資金で以下を賄うこと:
合計:会社の銀行口座に$61,000ドル以上あること
3. 候補者の給与の変動
問題点:
よくある否認理由のひとつに、MOMが候補者の給与が前職と比較して大きく変化しているということがあります。
解決策:
前職と比べて30%程度の余裕を持たせた給与額を提示すること。また、自己評価ツール(SAT)を利用して、給与額が要件を満たしているかを確認することができます。
4. 業務内容とスキルが一致していない
問題点:
MOMは、応募者の学歴、職歴、提示される給与、職業に対する市場の需要などを吟味した上で、審査を行っています。よって、経歴が業務内容に見合ったものでなければなりません。
解決策:
EP保持者として申請する職業に関連するスキルや知識を有していることが、常に有利に働きます。また、申請の補足として、推薦状を提示すると効果的です。補助書類があれば、申請承認の可能性が高まります。
5. シンガポール人による代替が容易な職種
問題点:
政府は、シンガポール人が国の労働力の中核であり続け、国民の生活を安定させ包括的な成長を実現したいと考えています。シンガポール人で簡単に代替できる外国人駐在員向けのポジションは、シンガポールエンプロイメントパスで却下される可能性が高くなります。
解決策:
国内で希少なスキルや能力を持ち、事業体に直接関係するものであれば、EPが承認される可能性が高くなります。例えば、韓国出身の外国人専門家が韓国製品についてアドバイスするような職業は、ニッチな分野であると言えます。
6. 申請者が資格基準を満たしていない
問題点:
自己評価ツール(SAT)で受給資格を確認せずにEP申請書を提出すると、却下される可能性があります。エンプロイメントパスを取得するための最低給与額は$5,000シンガポールドルですが、必ずしもすべての申請者に適用されるわけではありません。
解決策:
EP申請書を提出する前に、SATで受給資格の有無を確認することをおすすめします。給与が年齢、経験、スキル、職務範囲に比例しているかどうかもコンサルタントに相談すると良いでしょう。
7. 申請者の個人情報の相違
問題点:
EP申請者は、個人情報、学歴、職務経験、受賞歴、業績について必要な情報を提供することが求められます。 不十分な情報や不正確な情報を提供した場合は、申請が否認されることになります。
中国やインドなどからの学歴証明書も、細かな確認が必要です。問題があると、手続きが遅れたり、否認されてしまいます。
解決策:
証明書類を添付して申告し、提出前に内容確認をしっかりと行ってください。
EP否認率を減らすには?
エンプロイメントパスの申請をスムーズに行うため、プロのエージェントに依頼する方法があります。Paul Hype Pageは、エンプロイメントパスを中心とした就労ビザ申請を行うパイオニアエージェントです。
MOMから指摘されるようなレッドフラッグ(危険信号)を可能な限りカバーし、審査がスムーズに進むようサポートします。
FAQ
EP申請が否認された場合、他の就労ビザを申請することを禁止する法律はありません。あくまでEPにおける申請否認ですので、EP申請が否認された方でも、他の就労ビザの条件を満たしている場合は、そのビザを申請することができます。
政府は、シンガポールで働くすべての外国人労働者が就労ビザを取得していることを重要としています。そのため、シンガポールで働くことを計画している人材のために、さまざまな就労ビザを提供しています。EP以外の就労ビザとしては、Sパス、アントレプレナーパス(アントレパス)、パーソナライズドエンプロイメントパス(PEP)などがあります。
はい、AIP EPを申請する前に、既存のアントレパスをキャンセルする必要があります。
いいえ、既存のEPをキャンセルする必要はありません。現在の雇用主からのノー・オブジェクション・レター(異議なし証明書)を添えて、AIP EPを申請しましょう。AIP EPは、他社で働くためのアントレパスの追加申請として扱われます。